『幽式』

去年新刊として書店に並んでいるのを見かけて、カバーイラストにかなり惹かれたものの、そのときは結局買わなかった作品なのですが。
他の本について調べているうちに思い出して、やっぱり気になって読んでみました。


(残りの6行、ネタバレあり)

この世には“幽かなる”という領域がある―――

ホラーっぽい雰囲気だけじゃなく、実際に怖い話だという感想を読んでいたんで警戒はしてたんですが、やっぱり怖い(笑)。
ただ、訳が分からなくてむやみに怖いというよりは、ちゃんと筋道立てて怖いというか。
物語としても、かなりオカルト寄りの記述もありますが、ぎりぎりリアルに踏みとどまっている(ようにも解釈できる)ところが良かったです。
主人公たちの抱えている事情が結構リアルにシリアスなので、そういうスタンスには好感を持ちました。
あと、ライトノベルのイラストとしてはやや異色ですが、この絵柄は作品の雰囲気ともよく合ってると思うし、自分はすごく好きです。