『劇場版 とある魔術の禁書目録』

長くなるので略しましたが、正式には、「とある魔術の禁書目録」のあとに、サブタイトル「エンデュミオンの奇蹟」が付きます。
シリーズ累計1400万部突破、電撃文庫の超人気作が、ついに劇場アニメ化。先々週、2月23日より全国ロードショー中の作品。
原作:鎌池和馬、キャラクター原案:はいむらきよたか、監督:錦織博、脚本:吉野弘幸、キャラクターデザイン:田中雄一、アニメーション制作:J.C.STAFFアスキー・メディアワークス創立20周年記念作品。
これも公開初日に見てきたんですが、とある映画館に行ったらなんと、夜までずっと満席で。仕方なく、そこからさらに電車に乗って、別の映画館まで行くことに。
でもその甲斐あって、劇場入場者先着特典の、電撃劇場文庫『とある魔術の禁書目録 ロード トゥ エンデュミオン』は無事ゲットできました。


(残りの12行、ネタバレあり)

それこそ幻想だ。
意味なんて何もない、だけど価値だけが浮かんでいる幻想だ。

上記はその『ロード トゥ エンデュミオン』からの引用。映画の“前日譚”的な小説ですが、内容としては、発売中のゲーム『とある魔術と科学の群奏活劇』と共通みたい?
さて、シリーズ初となる今回の劇場版は、科学と魔術が交差するおなじみの学園都市を舞台にした、原作者全面協力体制で贈る完全オリジナルストーリー。
シリーズのレギュラー陣に加え、奇蹟を呼ぶ歌姫と、開業目前の宇宙エレベーターが登場し、そしてその裏に仕組まれた大きな陰謀が描かれます。
ちなみにそのエレベーターの名が「エンデュミオン」なのですが、劇場パンフによれば、ギリシア神話に登場する、不老不死と永遠の眠りを与えられた男の名前が由来とか。
そういった劇場版オリジナルの要素を除くと、キャラクターのドラマとしては、わりとTVシリーズそのままな感じでしたが。
コミックやアニメやゲームなど、様々な広がりを見せる、息の長い作品ですし、いつものキャラが期待通りの活躍を見せてくれるだけで、ずいぶんと盛り上がります。
なかでも特に主人公は、今回も、その右手に宿す『幻想殺し』で、“奇蹟”をめぐる葛藤をぶっ壊してくれますが。
彼が言うように、“それ”は原因などではなく、あくまで結果にすぎないのなら、その力を利用しようとした企みが至る結末は、当然の成り行きと言えるかも知れません。
CGなどもうまく取り入れて、お話的にも映像的にも、劇場版ならではのビッグスケール&ハイクオリティに仕上がった、一夜限りの“お祭り”的な作品でした。
来月から放送予定の、TVアニメ『とある科学の超電磁砲S』も楽しみです。