『鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星』

タイトルにある「嘆きの丘」は、「ミロス」と読みます。
先週末、7月2日に公開されたばかりの『ミロ星』、さっそく見て来ました。
さっそく、と言うか、公開初日に行ったので(笑)、先着来場者特典・『鋼の錬金術師 第11.5巻』もバッチリもらえました。


(残りの10行、ネタバレあり)

ロイ・マスタング:「今、この瞬間から先の時間は、使う者に委ねられているんだ」

国家錬金術師・エドとアルの兄弟は、ある日、街で、不審な人物と出くわすが、男の使う、見たこともない錬金術に不意をつかれ、結局、取り逃がしてしまう。
その男は囚人で、5年の刑期終了まであと残りわずか2ヶ月の今になって、なぜか突然、脱獄したと言うのだが……。
そんな導入から始まる、原作ではほとんど描かれていない西部国境地帯を主な舞台とした、完全オリジナルエピソードである今回の劇場版。
ただし、「完全オリジナルエピソード」と言っても、原作ストーリーを無視して、自由に創作しているわけではなく。
上記先着特典の小冊子で詳しく解説されているように、原作エピソードの合間にあり得たかも知れない、原作と矛盾しないようなお話になっています。
スタッフは、これまで2作のテレビシリーズから一新。脚本に、『ホワイトアウト』などで数々の文学賞を受賞している真保裕一先生を迎え、村田和也監督のもと、制作。
謎が謎を呼ぶ展開に、おなじみのアイテムをめぐる様々な人々の思惑を絡めて、意外な真相あり、どんでん返しあり。そしてもちろん、原作テーマもきちんと生かして。
原作付きアニメの、まさに正統的なスピンオフ作品として、出来うる限りのことをしている感じでした。
作画も、アクションシーンとか、笑っちゃうくらいよく動いて、大満足。良かったです。