『月刊コミック@バンチ 2011年3月号』(後半)

先週、1月21日に発売されたばかりの、新月刊漫画誌の創刊号。
以下、その感想(後半)です。


(残りの19行、ネタバレあり)

「最高に危ない異形犯罪ピカレスク・ロマン」。
ドラゴン、ヴァンパイア、妖怪、UMA、宇宙人……などなど、世界中に散らばる異形のモノをかき集め、隔離した場所「エリア51」。
そんな危険地帯で探偵業を営む、何やらワケありの日本人ヒロインの活躍する、新感覚ハードボイルドです。
久正人先生と言えば、『ジャバウォッキー』『フォービリオンナイツ』と、SF的な作品が続いてましたが、今作はファンタジー/オカルト風味の作品?
オカルトとは言っても、ホラー的な方向ではなくて、おバカで、ケレン味たっぷりな感じの。
でも、それがなぜだかやたらかっこよくて、つまりいつも通りの久先生の漫画で、ファンとしては大喜びです(笑)。
公式サイトの作者コメントに、「この作品には自分の好きな物を何でもかんでも放り込んで、今までにない設定で今までにないバディーアクション漫画にしたいと思っています。」とありますが。
今回はヒロインの顔見せとド派手な立ち回りがメインで、もう一方の相棒の本格登場は、次回以降に持ち越し。
今作も、実はある意味――、なんて、余計なことは言わずに(笑)、おとなしく続きを楽しみにしてます。期待してます!


そのほかの新連載として、ancou先生の「ふしぎ、ふうわり、建築探訪ファンタジー」、『Naviko』や。
カサハラテツロー先生の「駆け抜ける近未来マシンスポーツストーリー」、『ザッドランナー』など。
また、古屋兎丸先生の『人間失格』、浅田有皆先生の『ウッドストック』、神崎裕也先生の『ウロボロス』など、『週刊コミックバンチ』から引き継いた連載もあります。


あと、普通の漫画誌って、巻末目次に、作者の一行コメントみたいなのが載ってると思うんですが。この『月刊コミック@バンチ』にはそれが無くて。
最初に見て、あれっ?と思ったら、実は各作品の最後にそれぞれ、まるまる1ページ、「作家マイページ」というのがあって。
そこに作者コメントとか、エッセー漫画とか、設定資料的な物が載っていて、それもなかなか面白かったです。
漫画本編以外にさらにネタを用意しないといけないわけで、内容によっては、きっと漫画家さんは大変なんでしょうけど。
久正人先生のマイページなんて、下手すると『エリア51』本編全体より文字数多くないですか……(笑)。
と言うか、先生、そんな見た目“モロ”だったら、食べる前に気づいてください!(←作家マイページのネタ記事に対するツッコミ)