『崖の上のポニョ』

2008年製作・劇場公開の、宮崎駿監督の大ヒット作。
宮崎監督の映画って、人気あって、特に最初のうちは混雑するし、いつもかなり長期にわたって上映されるので。
すいてきた頃に見に行こう・いつでも行けるし、なんて思っていたら、いつの間にか公開終わってて。
結局、劇場には行きそびれてしまいました。実際、ほんとにロングランだったみたいなのに(笑)。
去年7月発売のDVDはパスして、12月発売のブルーレイで視聴しました。
来月5日には、日本テレビ系列の「金曜ロードショー」でも放映されるようです。


(残りの11行、ネタバレあり)

宗介:「ぼくが守ってあげるからね」

監督がそういった流行語をどれくらい意識していたのかは分かりませんが、内容としては、“肉食系”(ハム食系)女子が“草食系”男子の唇を奪っちゃうお話。
なんて言うのは冗談です(笑)。
まず、海が重要な舞台・テーマの一つな作品だけあって、水の表現が印象的でした。海の波のうねりとか、お鍋の沸き立つお湯だとか。
まるでそれ自体が生きているかのように、生命力にあふれてる感じで。
それから、いろんな障害を物ともせず・何の根拠もなく、信じ合う・愛し合う(と言うにはちょっと幼すぎますけど)、主人公2人の関係にぐっときました。強い。
あと、何度かその2人が、目を丸くして、画面の向こうからのぞき込んでくるシーンがあるんですが。
海とか環境とかのことに限らず、子供は大人のやってること、しっかり見てるんだよって言われてる気がして、大人の自分はなんかドキッとしてみたり。
例えばフジモトとか、設定的にはいろいろと物語を抱えてそうなんですけど、作品中ではほとんど何にも触れてなかったり。
あれ?あの伏線はどうなったの?みたいなことが、他にもいろいろあって。
自分は『千と千尋の神隠し』の頃から思い始めたんですけど、こういうのは監督の作品の奥行き、奥の深さなんだろうな、と思いました。面白かったです。