『侵略する少女と嘘の庭』

そのときは買わなかったんですが、以前書店で見かけたとき、タイトル(とカバーイラスト)にかなり興味をひかれて、ネットの評判も良さそうだったので読んでみました。
同じ作者の手による「嘘シリーズ」の3作目に当たるみたいなんですが、自分はこれ以外の作品は未読。
巻末の作者あとがきによると、「前二作を読んでくださった方にはより楽しめる?内容となっておりますが、この本から読んでも大丈夫」とのことです。


(残りの7行、ネタバレあり)
ちなみになぜタイトルに反応したのかというと。
「侵略する少女」というのがなんだかSFっぽかったのと、「嘘の庭」というのが同じくメタフィクションっぽかったからでした。
それはさておき。
実際の内容は、“ボーイ・ミーツ・ガール”。
主人公が、ちょっとした“嘘”をきっかけに関わるようになったヒロインに、どんどん振り回されていくお話です。
男っていうのはある種のわがままな女性にほんと弱いよなというか、それが作者の巧みな文章とシンクロして、心地よい“手玉に取られてる感”みたいなものがありました。
思春期特有の、自分自身の無力さからくるやるせなさ、どうしようもなさもあって、懐かしく感じました。