『春期限定いちごタルト事件』

そしていつか摑むんだ、あの小市民の星を。

本屋さんでこの帯のキャッチコピーを見たとき、軽くのけぞってしまいました。
“小市民”って目指すべき対象なのかよ(笑)、と。


(残りの4行、ネタバレあり)
さて、実際の内容は、カバー裏表紙のあらすじ紹介にもあるとおり、主人公たちが「清く慎ましい」小市民を目指す物語です。
つまり「小市民」という言葉を、「せこい」「ずるい」といったイメージ(?)ではなく、自らを律する戒めあるいは行動指針として使っていて、そこが面白かったです。
主人公が「小市民」を目指すようになったそもそもの理由である、“謎解き”というミステリ要素もあります。
コミック化もされているようですが、たしかに、ビジュアル化しても“絵になる”作品だろうなと思いました。