『大日本天狗党絵詞』

去年新装版が出たのを機に購入。そして今頃読了。
アフタヌーン』連載当時、ずっと読んでいた作品です。
各巻末の説明書きによれば、今回の新装版は旧コミックス全4巻を全3巻に編集し直した形となっています。
さらに第1巻巻頭にカラーページ、第3巻巻末に『新装記念漫画 天狗党のころ』を追加。カバーデザインなども一新されています。


(残りの6行、ネタバレあり)
連載を読んでいたころは、「とにかく絵が強烈にうまい」と思っていた記憶があります。
その評価自体は今も変わりませんが、いわゆる「くせのある絵」というタイプのようで、人によっては「汚い」「下手だ」という意見もあるらしく。
今思うに、たとえて言うなら、もやの向こうで何かが動いている。動いているんだけどもよく見えない、という状況で。
けれどなぜだか、何が動いているのか、誰が何をしているのか、不思議とすっかり分かってしまう、といった感じでしょうか。
作品の内容的には、自分は「人を人たらしめる、人と人との関係性」の物語として読みました。
あらためて、やっぱりすごい作品でした。